ウッドデッキの寿命は木材で違う|劣化原因とメンテナンスを解説

コラム

ウッドデッキの寿命は木材で違う|劣化原因とメンテナンスを解説

ウッドデッキがある暮らしは、自然を感じながら食事や趣味の時間を満喫でき、日常に彩りをもたらします。
しかし、せっかく設置しても寿命を気にせず使い続けると、床板が劣化して抜けたり、ササクレが刺さってしまってケガの原因になることも。
デッキ材は選ぶ木材の種類により寿命や劣化原因が大きく異なります。ウッドデッキを作る前にあらかじめ製品の知識を知っておけばより安心して長く使えますよ。

  • ウッドデッキの寿命はどのくらい?
  • ウッドデッキの寿命を左右する劣化原因は?
  • ウッドデッキの寿命を伸ばすためには?

そんな疑問がある方に理解を深めて、長くウッドデッキを楽しめるように詳しくご説明いたします。
木材別の基礎知識や寿命が近くなると現れる症状などを詳しく解説しますので、参考にしてくださいね。

天然木のウッドデッキの種類と寿命

天然木のウッドデッキの種類と寿命

ウッドデッキの素材は、主に天然木と人工木(樹脂木)があります。ここでは、それぞれの基礎知識をご紹介します。

まず、自然界で成長した木から採れる木材を天然木と呼びます。
魅力は木材本来の質感や肌触り、ぬくもりを感じられる点です。
さらに、木独自の香りに癒やし効果があるため、デッキ材として人気があります。
そして、天然木は主に「ハードウッド」と「ソフトウッド」の2種類に分類されます。

【ハードウッド】

ハードウッドは木の密度が高く、硬くて重い木材であることから腐食が起きにくい木材です。
原産は熱帯雨林気候の地域で、代表的な原産地は東南アジア(インドネシアやマレーシアなど)、南米のブラジルなどです。
熱帯広葉樹(雨の多い地域に分布する樹種)から作られた木材の総称で「高耐久性木材」とも呼ばれています。
代表的な樹種は、ウリン、イペ、イタウバなどがあります。

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【ソフトウッド】

ソフトウッドは、柔らかく加工しやすい特徴があります。日本国内で国産の木材が入手できることもあり、ハードウッドに比べて供給量が多く、値段は安価。初心者でも扱いやすい木材です。
代表的な樹種は杉やヒノキ、マツなどがあります。

■寿命は5~30年
天然木の寿命は、ハードウッド約15~30年、ソフトウッド約5年です。
ハードウッドの場合は、ノーメンテナンスでも長持ちする木材があるため、樹種の性質によって寿命の幅があります。
一方ソフトウッドは、木材防腐加工を施している木であれば、5年以上の寿命を確保できます。

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■耐久性

耐久性

ハードウッドは雨の多い地域で育ち、木の密度が高い特性があるため耐久性はお墨付き。
ハートウッドが育成する環境はとても過酷です。

  1. 強風:熱帯雨林では、モンスーンと呼ばれる季節風が吹くことがあります。
    これによって、樹木は倒れたり、枝や葉が折れたりすることがあります。
  2. 急変する天候: 長期間の干ばつや過剰な降雨などの気象条件によって、木の生育に悪影響を与え、腐朽を引き起こすことがあります。
  3. 酸性雨:遠く離れた地域から飛来する大気汚染物質が原因で、熱帯雨林でも酸性雨が発生することがあります。
    これによって、樹木の葉が傷ついたり、枯れたりすることがあります。
  4. 紫外線:熱帯雨林気候の自然環境では、強い紫外線も木々にとって脅威の1つとなります。
    熱帯雨林は赤道周辺にも広がっており、地球上で最も強い紫外線を受ける地域の1つです。
    紫外線は、樹木の葉や幹を劣化させるだけでなく、樹木の成長にも影響を与えることがあります。
    木材の中でも、特に表面に近い部分は紫外線の影響を受けやすく、太陽光にさらされた部分は退色し、乾燥して割れることすらあります。
  5. 病気・害虫:熱帯雨林では、多くの種類の病気や害虫が生息しており、樹木にダメージを与えたり、枯らしてしまうことがあります。
  6. 火災:熱帯雨林は乾燥していないため火災の危険性が低いとされていますが、乾季になると森林火災が発生することがあります。
    火災は樹木を焼き尽くすことがあるため、熱帯雨林の生態系にとって深刻な問題となっています。

これらの過酷な環境で生き延びた強い樹木なので、木材自体が非常に強く、アウトドアに設置するデッキ材にも適しているといえるのです。

一方、ソフトウッドは樹種や使用する環境によって耐久性が異なり、ハードウッドと比較するとやや劣ります。
デッキ材として使うのであればハードウッドに匹敵する耐久性を持つ加圧式の木材防腐加工がされている木材を選ぶことを推奨します。

木材防腐加工は木材の寿命を飛躍的に伸ばすことができる加工技術です。
「ヒノキのウッドデッキが理想だが、耐久性を考えるとハードウッドか人工木が良さそう…」そんな悩みを解決するのが木材防腐加工です。
ソフトウッドであるヒノキや杉を木材防腐加工することで、長寿命な理想のウッドデッキを手に入れることが出来ます。

木材防腐加工について詳しくはこちらをご覧ください。

木材防腐処理とは?特に屋外使用には必須の加工!

■経年変化

経年変化
経年変化

天然木は、経年変化を楽しめます。
色の変化は最終的にシルバーグレーに落ち着きますが、木材の強度に影響はありません。
樹種によっては使い込めばしっとりした質感に変わる木材もあります。
天然木特有の手触りや美しい木目、色の変化などのエイジングが楽しめます。

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人工木のウッドデッキの寿命は20年以上

人工木のウッドデッキの寿命は20年以上

人工木は、木粉と樹脂を混ぜ合わせた人工的な木材です。腐食が起きないように開発され、劣化に強い特徴があります。
しかし、人工木にも寿命はあるため全く劣化しないわけではありません。

■寿命は20年以上
屋外で使用する場合は、人工木の寿命は約20年以上です。

寿命は20年以上

人工木「商品名:ハンディウッド」の設置時の写真(左)と、設置から15年経過した時の写真(右)を見比べると、ほとんど変化が見られないことがおわかりいただけると思います。

この寿命の長さは天然木の弱点である「耐水性」「腐朽菌」「シロアリ」をすべて克服しているからこそ実現しています。
シロアリや菌類にも強いことで、長期間衛生的にお使いいただくことができます。

ハンディウッドの商品一覧と詳細はこちらからご覧ください。

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■耐久性

耐久性

人工木の大きな特徴は、「腐りにくい・ササクレがない」ことです。
この特徴は、腐食の原因である水分をためこまない加工により実現しています。
しかし、人工木の半分は木粉を使用しているため腐らないとは言い切れません。天然木に比べて腐りにくいということを理解しておきましょう。

ウッドデッキを作るならリーベの人工木材「アドバンスデッキⅡ」がおすすめ

■経年変化

経年変化

商品名:Kankyo-woodⅡ(ブラウン)
・超促進耐候性試験による経年変化

人工木は、色あせや沈着により色合いが変化していきますが、天然木よりも緩やかで「商品名:Kankyo-woodⅡ(ブラウン)」での超促進耐候性試験による経年変化の実験では、約一ヶ月の期間を経ても、色合いに明確な変化がみられません。
また、樹脂を使用しているので、古くなるとプラスチック材がもろくなって反りやひび割れも生じます。
木目調の美しさを保つには、定期的なメンテナンスが必要です。

Kankyo-woodⅡの商品一覧と詳細はこちらからご覧ください。

ウッドデッキを作るなら樹脂木材「kankyo-woodⅡ」がおすすめ

ウッドデッキのメンテナンス方法!日常のお手入れから年1の塗装まで

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ウッドデッキが劣化する3つの原因

ウッドデッキが劣化する3つの原因

ここからは、劣化の原因3点を解説します。

1. 湿気・水分

湿気・水分

デッキ材の1番の天敵は、湿気と水分です。特に天然木は水分を吸収する際、木材を腐食する菌が繁殖するため劣化原因の最大の原因になります。
また、人工木であっても半分程度は木粉を原料として使用していることから、水分を吸収すれば内側から腐食していくのです。

ウッドデッキのメンテナンス方法!日常のお手入れから年1の塗装まで

2. シロアリ

シロアリ

天然木とシロアリ問題は、切り離すことができません。なぜなら、シロアリの餌は木材だからです。
シロアリは湿気が多い場所を好み、活発に活動します。
つまり、日当たりの悪い場所に木材があれば、シロアリは木の内側から食べ尽くし、木の密度を下げて劣化を早めるのです。
木材防腐加工されている木や木材自体が硬くて丈夫なもの、シロアリを寄せ付けない成分のある樹種だと被害は少ないでしょう。

3. 紫外線

人工木の場合は、紫外線のダメージが劣化原因になります。紫外線の影響は避けられないとはいえ、浴び続けると樹脂が劣化してひび割れ、反り、ササクレが起こります。
また、紫外線は木材の色あせの原因にもなるため、かっこ悪い印象を与えることもあるでしょう。

住宅を新築した際に、庭にウッドデッキやフェンス、エクステリアの工事も同時に行っているというお客様は多いと思います。
すべての物には耐用年数がありますので、ウッドデッキにも寿命があり、掃除やメンテナンスをしていても、リフォームの時期は必ず訪れます。

ウッドデッキの寿命が近くなると現れる症状

現れる症状

寿命が近づくサインに気づかなければ突然安全面を損なう可能性があります。
ここからは、寿命のサインを2点ご紹介します。

1. 天然木|腐食して柔らかくなる

ウッドデッキ上を歩いてみて、床が沈む感覚があれば、寿命が近づいていると判断してください。
一見、骨組みなど見た目は問題なく見えますが、床板や木材の継ぎ目が劣化して内側から腐食しているケースがあるからです。
上記でご紹介しましたが、木材の腐食は菌の繁殖。目に見えないからこそ、感覚で察知することも重要です。

2. 人工木|ひび割れがひどくなる

人工木の場合、僅かな力を加えるとパキッと音がします。この現象を例えるなら、外に置きっぱなしの洗濯ピンチがパキッと割れる感覚です。
人工木は、時間が経つとひび割れがひどくなりササクレが刺さってケガをする恐れがあるため、デッキ材の寿命だと判断しましょう。

ウッドデッキの劣化を防ぐメンテナンス

メンテナンス

では、ウッドデッキの劣化はどうすれば防げるのでしょうか。ここからは、メンテナンス方法を木材別にご紹介します。

天然木|定期的に防腐塗料・防蟻塗料を塗る

天然木の場合は、防腐塗料や防蟻塗料の塗布を定期的に行いましょう。
塗る頻度は3年前後が一般的です。2回目以降は3~5年前後で様子を見ながら塗布してください。
塗らなければ約5~7年で寿命がくる可能性があります。

人工木|こまめに水拭きをする

人工木は、汚れが定着すると劣化を早めます。放置しておかずに汚れ具合に合わせて水拭き方法を変えましょう。
【軽い汚れ】
雑巾やスポンジなど柔らかいもので水洗いして乾拭きする
【上記で落ちない場合】
・中性洗剤を薄めて汚れを落とす。洗剤が残らないよう水洗いし、しっかり乾拭きする。
・落ちない部分をサンドペーパーでこすって落とす。
【汚れがひどい場合】
上記の方法に加えて、デッキブラシや高圧洗浄機を使用する

ウッドデッキの寿命を延ばす木材防腐加工

木材防腐加工

ウッドデッキの劣化はメンテナンスで防げますが、少々手間や時間がかかります。
しかし、加圧式の防腐注入で木材防腐加工を施した木ならば寿命を飛躍的に向上させることが可能です。

木材防腐加工にはいくつもの方法がありますが、代表的な4つの木材防腐加工の方法をみてみましょう。

代表的な木材防腐加工の4つの方法

  1. 加圧注入処理法:木材を特殊な容器に入れ、高圧で薬液を注入して木材内部に浸透させる方法です。
  2. 表面処理法:木材表面に防腐剤を塗布する方法です。塗布する防腐剤には、油やワックス、塗料、防腐剤を含むペイントなどがあります。
  3. 熱処理法:木材を高温で加熱することで、木材内部の水分を蒸発させ、木材の防腐性を向上させる方法です。一般的に160度以上の高温で処理します。
  4. 放射線処理法:放射線を使用して木材に化学変化を起こさせ、防腐効果を持たせる方法です。電子線やガンマ線を使用されるため、国によっては規制があります。

木材を加熱する方法から、薬剤を塗る方法、また放射線を使うような方法もありますが、中でも最も木材防腐の効果があるとされているのが「加圧式」の木材防腐加工です。

加圧式の木材防腐加工の方法

  1. 木材を内部まで乾燥させる
  2. 木材を注薬缶(加圧・減圧が出来る釜)に入れて、真空状態にする
  3. 薬剤を注薬缶に入れる
  4. 高圧をかけて木材のなかに薬剤を注入する
  5. 減圧して木材のなかの余剰な薬剤を抜く

防腐・防蟻塗料を塗布する場合は、木材の表面から約2~3mmしか浸透しません。
しかし加圧注入であれば、数センチの深さまで木材内部に効果が浸透します。
つまり、加圧式の防腐加工された木材を選べばメンテナンスも簡単に済んでデッキ材の寿命を延ばせるのです。

木材防腐処理とは?特に屋外使用には必須の加工!

「mock re:」は加圧式の防腐加工木材を豊富にご用意しています

加圧式

ウッドデッキの寿命は使用する木材によって異なりますが、いずれ必ず訪れます。
だからこそ、最初の段階でのウッドデッキの木材選びは重要です。

「ハードウッドにすると予算的に希望よりも小さいウッドデッキになってしまう…」
「人工木ならメンテナンスも少なく長持ちするけれども木のぬくもりも捨てがたい…」
「杉やヒノキの国産の木材でウッドデッキを作りたいが、どれくらい持つのだろうか…」
真剣に考えているほど迷うもので、悩みは尽きません。

そんな時は一人で悩むよりも、100年以上の歴史がある木材防腐加工会社が運営している「mock re:(モックリー)」へご相談ください。
自社で一貫して製造している加圧式防腐木材は杉やヒノキなどのソフトウッドの寿命を飛躍的に伸ばします。
国産木材のウッドデッキの木材を加圧式防腐加工で長寿命にすることで、維持管理やメンテナンスの手間や費用が削減できるので経済性も高く、長く使うウッドデッキには最適です。

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